ビデオインサータ・SCTEモニタ AVS-90

生放送の同時配信に使用する動画フタかぶせ、外部映像による差替え、ディレー機能。 音声マッピング、SCTE104信号OSD監視・ログ収集も可能


| 概要

AVS-90 ビデオインサータ・SCTEモニタは、IPネット配信を行う際、許諾権上そのまま配信ができない部分に「フタ」をする装置です。ARIB B39信号を用いた自動フタと、外部マニュアル制御によるフタが可能です。
フタには動画クリップ、外部信号切替が選択可能です。内蔵ディレーを用いることによりチラ見えの防止や、マニュアル操作よるフタ支援を1台で行うことができます。また、SCTE104のモニタ機能とログ機能を備えています。
弊社のSCTE104インサータ DU-187Cと組み合わせると、配信プラットフォーム側による差し替え(CMや番組)が可能となります。
また字幕カットオプションを使用すればフタと連動してARIB字幕をカットしCS発行を行います。


| 自動化運用事例

CM確認信号
 を利用した地域情報番組の同時配信  
  S5信号(CM中) 
を利用したサブ映像YoutubeLive配信


| フタ

フタの制御方法

(1) ARIB STD-B39放送局間制御信号 Q1~Q8,S1~S8信号
(2) ARIB TR-B23準拠 ユーザデータ1
(3) SMPTE2010準拠 SCTE104メッセージ
(4) GPIパラレル接点
(5) WebAPIコマンド
(6) DU-187C連動
(7) LANリモコン(CU-24A)
※一部機能はオプションとなります。

フタモードの選択方法

(1) WEB GUIによる静的設定 システム設定を不揮発性メモリに保存します。
(2) WEB APIによる動的変更
(3) DU-187C連動

フタの種類

(1) 内蔵動画クリップ素材
(2) 内蔵静止画素材
(3) 外部ソース
(4) DU-187C連動(DU-187Cの内蔵静止画)


| 特長

(1) 放送局間制御信号のQ1~Q8・S1~S8、ユーザデータ1、およびSCTE104メッセージによる自動フタと、リモコンによる手動フタの、2段階のフタかぶせが可能です。
(2) フタ制御信号のディレー機能(制御ディレー)、映像・音声信号のディレー機能(信号ディレー)を用いてフタのタイミングの最適化が可能です。
(3) フタの映像・音声信号切替は、信号ディレーの前段と後段の2段フタ構成が可能です。
(4) 後段フタではDSKが可能です。
(5) 内蔵クリップ動画(100クリップ、合計最大30分)を後段フタの映像・音声ソースに使用可能です。
(6) 音声マッピング・ダウンミックスが可能です。
(7) エンベデッド音声は映像とは独立制御が可能です。音声残し、音声ミュート、音声切替が可能です。
(8) SCTE104インサータ DU-187Cとの連動動作が可能です。
(9) SCTE104メッセージモニタ、ハートビート監視、ログ記録が可能です。
(10) 本線系統は高周波リレーによるバイパスが可能です。
(11) 1Uフルサイズ筐体、二重化電源に対応しています。 


| AVS-90機能ブロック概念図



| 設置使用例(DU-187C連動時)




| 外観

AVS-90前面
▲AVS-90前面


AVS-90背面
▲AVS-90背面


| オプション

項目 オプション名 機能
1 音声マッピング・ダウンミックス 入力信号のエンベデッド音声について、音声チャネルのマッピング、ダウンミックスの設定機能が使用できます。
2 後段スイッチャ入力映像音声遅延 後段スイッチャの入力に配置される映像音声信号のディレー機能(最大180フレーム)が使用できます。
3 ユーザーデータトリガ ユーザーデータ1をフタかぶせ制御に使用できます。
4 SCTE104トリガ SCTE104のスプライスメッセージをフタかぶせ制御に使用できます。
5 DU-187C連動・SCTE104モニタ DU-187C連動機能、SCTE104メッセージのモニタおよびログ機能が使用できます。
字幕カット機能 フタ動作中にARIB字幕をダミーデータに挿げ替えます。CSパケット発行を行います。

・標準構成では全てのオプションが無効です。
・発注時にご指定いただいたオプションは有効化された状態で出荷されます。
・オプションの追加はライセンスデータをAVS-90本体のWebGUIで取り込むことで可能です。


| リモコン

型名 製品名 外形寸法(突起部含まず)
CU-24A-RA AVS-90用リモートコントローラ ラックマウント型 216(W) x 111(D) x 43.6(H) mm
CU-24A-RB AVS-90用リモートコントローラ 卓上型 210(W) x 100(D) x 44(H) mm

| 仕様・定格

SDI入出力
SDI信号規格 SMPTE ST 292準拠 1080i / 59.94Hz HD-SDI
エンベデッド音声 SMPTE ST 299準拠
サンプリング周波数  48kHz、映像に同期
音声チャネル数    8ch
SDI入力(IN1~IN4) 4系統 BNCコネクタ
・IN1-OUT1間、IN2-OUT2間はリレーバイパス付
※各入力は同期し、かつ、IN1に対する位相が±1/2ライン以内である必要があります。
※同期結合入力を使用する場合、各SDI入力は同期結合入力信号に同期し、かつ、位相が±1/2ライン以内である必要があります。
SDI出力(OUT1~OUT4) 4系統 BNCコネクタ
・IN1-OUT1間、IN2-OUT2間はリレーバイパス付
・本線出力      1系統2分配
・OSDモニタ出力   1系統
・モニタセレクト出力 1系統
アンシラリデータ SCTE104メッセージ SMPTE 2010準拠
放送局間制御信号 ARIB STD-B39 1.4版準拠
ARIB TR-B23準拠
ユーザーデータ1 ARIB TR-B23準拠
同期結合
同期信号入力(REF IN) 1系統 BNCコネクタ 75Ω終端
NTSCブラックバースト / HDTV3値SYNC
同期結合モード 入力信号の有無により以下の優先順位で自動切替え
REF IN > IN1 > IN2
出力位相調整範囲 V位相 -563~+562ライン   ライン単位
H位相 -1100~+1100サンプル サンプル単位
※最短遅延が選択されている場合は調整できません。
制御入出力
パラレル制御(接点制御) 1系統 D-Sub 37pin 入力数:最大15 出力数:最大16
LAN 1系統 1000Base-T/100Base-TX RJ-45コネクタ
遅延
SDI入出間 最短遅延 2ライン
遅延 ディレー調整 入力信号ディレー :最大4フレーム
後段信号ディレー :最大180フレーム
クリップ
静止画記録枚数 最大30枚(KEY付)
動画記録時間 最大30分(KEY付)、100クリップ
1動画クリップの素材長 最小:30フレーム
最大:クリップ数と記録時間による
画像データ形式 非圧縮 YCbCr 4:2:2 8bit
画角サイズ 1920×1080
音声データ形式 PCM 48kHz 8ch
書き換え方法 LAN接続 クリップ登録ソフトを使用
ファイル形式 静止画:PNG、TARGA、TIFF
動画 :MXF、MOV、フレーム連番+音声(フレーム連番は静止画と同じフォーマット)
音声:Windows WAVファイル PCM 48kHz
時刻補正入力
秒パルス入力 D-Sub 9pin(メス) フォトカプラ入力
うるう秒:一定時間内に1回秒パルスが増減する方式に対応
シリアルBCD時刻信号入力 D-Sub 9pin(メス) RS-485
うるう秒:1秒挿入、1秒削除に対応
LAN NTP
一般仕様
動作環境 周囲温度 +5℃~40℃
周囲湿度 5%~90%(R.H)、結露なきこと
使用条件 連続使用
設置環境 屋内
電源入力 電源電圧 AC100V±10% 50 / 60Hz単相
消費電力 80VA以下
高調波電流 IEC61000-3-2 準拠
外形寸法 435mm(W)×400mm(D)×43.7mm(H)
※ラック取付け金具および突起物を含まない
質量 約8 kg

*デザイン・仕様は予告なく変更することがあります。記載の名称は各メーカーの商標または登録商標です。


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